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任意整理のデメリットや盲点とは

質問 大学までは田舎暮らしをしていて、その間ずっと都会に憧れていて、地元の企業からも内定をもらっていたのですが、ダメ元で横浜にある大手企業にエントリーしてみると、一次審査も受かって面接も通り、その場で内定をもらえたので、地元の企業には謝罪をして夢のアーバンライフを送れることになりました。
親には内緒で行動していて、完全に事後報告になってしまったこともあり大反対されましたが、学生時代にアルバイトで貯めたお金もあったので、これからは一切親には頼らないと宣言して横浜に出てきました。
住処を探すときには、田舎に比べて都会の家賃がかなり高いことが分かり、引越し代でほとんど貯金もなくなり、そのときはこの先どうなることかと思いましたが、初任給はこれまで一度に手にしたことがない額が銀行口座に入金されたので、そのときにこれからは何とでもなると勘違いしてしまいました。
仕事は予想以上に大変でしたが、休みの日は思いっきり都会の生活を楽しんで、毎日がとても幸せでした。田舎にはないお洒落なお店がたくさんあって、東京も近く夢のディズニーランドなどにもすぐに行けるので、お金はいくらあっても足りませんでした。
最初のうちは毎月もらう給料だけで何とか賄えていましたが、クレジットカードという便利なものを手に入れてから金銭感覚がおかしくなってしまい、今思うとカードローンに手を出したことが終わりのはじまりでした。
カードローンを使い始めてから1年経ったあたりからは、返済をするだけで精一杯になってしまい、苦しい借金生活を強いられることになりました。それから約1年半は何とか凌いできました。
しかし、もう限界だと思い自己破産を考えて、私を可愛がってくれていた会社の先輩に相談して詳しい経緯と状況を話すと、自己破産をしなくても任意整理で何とかなるとのアドバイスを受けました。
とにかく一度弁護士などの専門家に相談に行った方が言われてそうするつもりですが、その前に聞いておきたいことがあります。そもそも任意整理とはどんな制度で、この制度にデメリットや盲点はないのでしょうか?

yajirusi

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債権者によって任意整理ができないこともあります

任意整理とは、クレジットカード会社や貸金業者などと利息のカットや分割回数について交渉をして、現在の借金返済の負担を軽くするために行う手続きです。お金を借りている債権者と今後の返済計画についての和解を結び、その計画を元に返済を継続して借金を完済します。
自己破産する場合は、裁判所を介さなくてはいけないため、複雑な手続きやかなりの量の書類などが必要になりますが、任意整理は裁判手続きではなく、債権者との間で話がまとまれば、毎月の返済の負担を軽減することが可能になります。
任意整理には法律上の制限がないため、自己破産と比べると柔軟な解決が可能である点も、メリットとして挙げられます。しかし、任意整理にもデメリットや盲点がないわけではありません。
まず、自己破産や個人再生などの他の債務整理と同様に、任意整理を実行した瞬間に信用情報に事故情報として登録されます。
これはいわゆるブラックリストに掲載されるということで、これまで利用できていたクレジットカードは使用不可となり、新たな借り入れもできなくなってしまいます。ブラックリストは完済を完了してから5年間は消すことができません。
任意整理をすると前によりも返済は楽になりますが、自己破産のように借金を0にできるものではありません。任意整理をした後も返済をきちんと継続していなければいけなくて、そもそも債権者もしっかりとした返済源がなければ任意整理することを承知してくれません。
そのため、任意整理をした後に計画通りに返済できるだけの安定収入がなくてはいけなくて、それがない場合は任意整理を利用できません。
また、任意整理は原則3〜5年程度で返済を終える計画なので、収入に対して借金が多過ぎる場合も、任意整理を認めてもらうこができません。この場合は、自己破産などの他の方法の選択を余儀なくされます。
任意整理は裁判外の手続きであることから、債権者によっては条件が揃っていても希望を受け入れてくれない場合もあります。
任意整理の手続きは借り入れしている本人でも行うことが可能ですが、素人が交渉しても希望通りにはいかないケースがほとんどなので、任意整理に慣れている弁護士などに交渉を任せることをおすすめします。素人が交渉に行くと話がまとまらないのに、弁護士などの専門家だとすぐに交渉に応じてくれる業者が多いのが現実です。
任意整理では、これまでの取引を利息制限法の上限金利で再計算することで借金を減額できる場合もありますが、過払い金が発生している場合を除いて、減額してもらうのは難しい状況となっています。これは専門家に交渉をお願いしても変わりません。
そのため、任意整理は自己破産や個人再生に比べて今後の返済金額がかなり高額になることもデメリットとして挙げられます。

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