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Q

任意整理後に返済できなくなるとどうなるの?

質問 借金の返済に困り、お金もないので役所の無料相談窓口を利用して弁護士に事情を詳しく話してどうすればよいか尋ねると、状況的に任意整理という債務整理の方法を選択した方がよいのではという答えが返ってきました。
相談できる時間が限られていたので詳しいことは聞けませんでしたが、時間がなくて焦っていると、今では債務整理の相談に無料で応じてくれる弁護士事務所も複数あるから、早めに相談に行った方がよいと言われました。
聞きたいことは、任意整理ができたとして、その後返済ができなくなったらどうなるのか?ということです。私には財産と呼べるようなものはありませんが、任意整理をしたのに返済ができなくなったら給料を差し押さえられるようなことがないか心配です。
そうなると、会社に借金のことがバレて仕事を失うようなことになるかもしれないし、そうはならなくても会社の人たちに借金をしていることを知られると働きづらくなってしまいます。
もちろん、任意整理できた後には返済ができなくならいようにするつもりではありますが、もし返済できなくなってしまったときの対処法があれば、それも併せて教えて欲しいので、ご回答何卒よろしくお願いします。

yajirusi

A

すぐに給料を差し押さえられるようなことはありません

任意整理をした後に返済を滞納すると、債権者から給料や財産の差し押さえをされるのでは?と心配する人も多いと思いますが、すぐに差し押さえにあうことはありません。
任意整理とは裁判所を介さないで行われる私的な和解契約に過ぎないため、それだけでは差押えをすることはできません。
差押えをするためには民事訴訟や支払督促といった裁判所の手続きを経る必要があり、債権者は和解契約が有効なうちに訴訟を起こすこともできません。ただし、返済ができない状態が2〜3ヶ月続くと、強制的に借金の回収をされることもあるため注意が必要です。
弁護士や司法書士に依頼して任意整理を行った場合には、「返済の滞納が2〜3ヶ月続けば期限の利益を失う」という条項を設けた和解契約を締結することが一般的となっています。
期限の利益を失うと、債権者は滞納している返済分だけでなく、借金の残額全部について一括請求することができるようになります。
こうなると、民事訴訟や支払督促といった法的手段を利用して強制的な回収を実行されるケースもあります。
そのような状況になるのを避けるためには、返済に行き詰まりそうになったら、返済できなくなる前に生活収支を見直したり、副業を始めたりするなどして、何とかして返済分のお金を工面することに努めましょう。
たとえ返済が遅れてしまったとしても、期限の利益を失わないように、返済が2ヶ月以上できなくならないように気をつけましょう。もし債権者と交渉することが可能であるなら、毎月の返済額を下げてもらうなどの交渉をするのも一つの対処策です。
任意整理の対象としなかった借金の返済が原因となって、任意整理後の返済に困るような場合は、追加の任意整理をするという方法もあります。
任意整理では、特定の借金だけを対象にできるというメリットがあります。多重債務者の場合は、まずは金利の高い借入分や、毎月の返済額が多い借入分を対象にして任意整理を行う場合が多いです。
複数の債務を抱えている場合は、任意整理をするのはなく、おまとめローンなどを利用することで問題を解決できることもあります。
返済の滞納が2ヶ月以上になってしまい、期限の利益を失ってしまった場合には、債権者に対して、「再度の和解」をお願いするという方法もあります。再度の任意整理をすることにより、期限の利益を回復させてもらうことも不可能ではありません。
これは簡単なことではありませんが、弁護士などに依頼して粘り強く交渉してもらうことにより、受け入れてもらえることもあります。
ただし、受け入れてもらえたとしても、当初の任意整理よりも返済期間が短くなったり、利益の利益喪失条項が前回よりも債権者に有利に設定されたりするようなことは覚悟しなくてはいけません。
任意整理後に返済ができなくって、これまで紹介した方法でどうしても対処できない場合は、個人再生や自己破産などの他の方法を利用するという方法もあります。これらの手続きは裁判所を介すことになりますが、借金問題を解決できる可能性が高くなります。
裁判所の手続きなら、債権者は債務整理を拒否することはできません。個人再生が認められれば、借金の利息だけでなく元金の一部の免除を認めてもらうことができて、借金を5分の1や10分の1など大幅に減額することも可能です。
自己破産をして免責が認められれば、借金を0にすることができます。ただし、個人再生も自己破産も全ての借金を対象にしなくてはいけないため、連帯保証人に迷惑をかけてしまったり、財産を失ってしまったりするリスクが生じます。

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