個人再生をした後に返済が難しくなった場合の対処法とは？｜横浜の個人再生ならお任せ下さい。

個人再生とは、借金をしている債務者が裁判所に申し立てをして、大幅に減額された債務を3年から5年の分割で支払い、残りの債務を免除してもらうと債務整理の一種です。
個人再生ができるのは、将来において反復継続して収入を得る見込みがあり、債務の総額が5,000万円を超えない人です。
個人再生が向いているのは、借金の金額が比較的大きくてマイホームを手放したくない人などです。
個人再生においては、「住宅資金貸付債権に関する特則(住宅ローン特則)」を利用することにより、住宅ローンを整理対象から外すことが認められています。ちなみに、自己破産では家を残すことはできません。
個人再生を行うには再生計画を裁判所に認めてもらう必要がありますが、不履行があったときに計画が取り消されることもあり、そうなると減額された債務は元通りになってしまい、手続きにかかった時間も費用も全て無駄になります。
ただし、実際に計画が取り消されるには、債権者が裁判所に申し立てをして、裁判所が決定するという手続きが必要になるため、現実的に返済が1度遅れたくらいでは最悪の事態になるようなことはありません。
しかし、1度遅れただけで債権者が裁判所に申立てをする可能性は0ではないので、返済が遅れるようなことはしない方がよいです。
再生計画が取り消されてしまい、返済ができなくなった場合は、自己破産を選択するしか方法はありません。もちろん、そうなるとマイホームは手放さなければいけなくなり、その他の生活をするために必要な資産以外を全て失うことになります。
個人再生をした後で返済が困難になった場合の対処法として、「再生計画を変更する」「ハードシップ免責を利用する」という2つの方法が用意されています。
再生計画の変更においては、返済期間を最大2年延長できます。仮に元の返済計画を5年としていた場合は、最大7年まで延長することが可能です。
計画変更の手続きをする場合は、裁判所に再生計画変更申立書を提出し、書面決議や意見聴取で債権者の主張も検討され、裁判所が認めれば出せば決定となります。
当然ですが、計画再生が認められるには条件があり、「再生債務者に責任を問えない事情があり、再生計画の実行が困難な場合」というものです。責任を問えない事情というのは、計画を決定した時点には予想できず、不可抗力であることを指します。
例えば、ボーナスをもらえなくなった場合や家族の長期入院で支出が増えた場合などです。単に買い物をし過ぎたり、遊ぶためにお金を使ったりしたなどの理由では、計画変更は認められません。
ハードシップ免責というのは、計画通りの返済が著しく困難になった人を対象に、残債の支払い義務を免除する制度のことです。
ハードシップ免責の申し立てについては、個人再生計画を申し出た裁判所に対して改めて免責申立書を提出することで行われます。裁判所は、条件をクリアしているかを確認して債権者の意見も聞いてから判断を下します。
ハードシップ免責を受けるためにはいくつかの条件があって、その一つとして再生計画で定めた債務のうち、すでに4分の3以上の返済を終えていなくてはいけません。
そのうえで、支払いできない理由が債務者の責任で生じたものでないこと、弁済期間を延長する再生計画書の変更を行っても返済できる見込みが立たないこと、ハードシップ免責の決定を行うことが債権者一般の利益に反していないことがあります。
これらから分かるように、ハードシップ免責の適用を受けることにはかなり高いハードルがあります。