自己破産をしても結婚できますか?|横浜の自己破産ならお任せ下さい。

横浜SIA法律事務所
無料メール相談はこちら

faq

Q

自己破産をしても結婚できますか?

質問 私には結婚を前提としてお付き合いしている彼女がいます。先日交際してからちょうど2年目を迎えて、彼女の方からそろそろ結婚してもいいのでは?と言われました。
私も結婚はしたいのですが、実は大きな借金を抱えていて、そのことを彼女に言えないでここまできてしまいました。
付き合い初めのときから借金はありましたが、当時は今よりも額は大きくなくて、結婚するまでは完済するつもりでいました。しかし、返済計画が上手くいかずに借金はどんどん増えるばかりで、そのことでずっと悩んでいました。
自己破産すれば借金を0にできると聞きましたが、自己破産しても結婚できますか?自己破産によるリスクや、結婚できたとして彼女や家族に及ぼす影響があれば、それについても知っておきたいです。
借金を抱えていたことや、自己破産することを伝えて彼女に嫌われることが心配なのですが、やはり正直に打ち明けた方がいいのでしょうか?

yajirusi

A

結婚相手には正直に打ち明けるべきです

自己破産して免責が認められれば、抱えていた全ての借金を免除してもらえ、その代わりに資産価値の高い財産は没収されてしまいます。
没収された財産は換価されて債権者へ配当されます。法律によって、自己破産の手続き中は職業や転居についても制限が生じ、ある程度の自由は奪われることになりますが、法的には結婚できなくなるようなことはありません。
結婚は、互いの同意があればいつでも自由にできます。ちなみに、結婚した後に自己破産しても、法定離婚事由にはなりません。
自己破産したことを理由に配偶者から離婚を切り出されても、他に離婚の原因となる事実がなければ、裁判や調停になっても離婚が認められない可能性が高いです。
多くの借金を抱えていて自己破産したいけど、実行に移せば結婚できなくなるのでは?と不安でなかなか手続きに踏み切れない方もたくさんおられることだと思います。
もちろん、借金を返せる見込みがあれば自己破産する必要はありませんが、見込みがないなら自己破産で借金を整理するのは悪いことではありません。ただし、自己破産にはリスクやデメリットがいくつかあるので、そのことは把握しておくべきです。
前述したように、自己破産すると財産が処分されてしまいます。土地や家などの不動産はもちろん、資産価値の高いものは全て処分の対象になります。
しかし、対象になるのは資産価値が20万円以上の財産で、生活に必要な家具や家電などの家財道具は対象外です。自宅が賃貸物件なら、今までの場所で生活を続けることができます。
現金については、99万円までは自己破産後の生活費として手元に残すことができます。
自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が登録されます。いわゆるブラックリストに載ることで、一定の期間は新たな借入ができなくなります。
各種ローンを組むこともできません。クレジットカードも使用できなくなり、これを大きなリスクに感じる方も多いようです。
こちらも前述しましたが、自己破産の手続き中は職業や転居についても制限が生じるのはデメリットです。
職業制限については、一部士業、警備員、旅行業者、生命保険募集人、建築業などの限られた方だけが対象となります。
破産手続き中に引越しするには、裁判所の許可が必要となります。他にも、海外旅行や長期間の旅行をする場合も許可が必要です。
自己破産が配偶者や家族に与える影響については、直接的な影響を与えることはありません。自己破産している夫の妻や子どもが金融機関から借入することもできますし、クレジットカードも普通に利用できます。
自己破産者が家族カードを利用することもできますし、もしそれができない場合でもデビットカードなどのプリペイド系のカードは利用できます。
ただし、ブラックリストに載っている間はお金を借りたりローンを組んだり、クレジットカード使用したりするときも全て配偶者に頼らなければいけなくなることをデメリットに感じる方は少なくないようで、このことは自己破産が家族に与える悪影響ともいえます。
ちなみに、ブラックリスクト入りの期間は5〜7年、それ以上になる場合もあるので、これを長く思う方も大勢いるでしょう。
このように、自己破産には複数のリスクやデメリットがあり、自己破産したことを配偶者に隠し通すことは難しいのが現実です。
法的には自己破産したことが後からバレても離婚は認められにくいとしても、後から打ち明けることでパートナーや家族の信用を失い、それが離婚の原因になることも十分に考えられます。したがって、結婚相手には自己破産するのを正直に打ち明けることをおすすめします。
大きな借金を抱えていて自己破産することは、なかなかカミングアウトしにくいと思います。しかし、借金をした理由によっては相手の理解を得られることもあります。
これから長い結婚生活を送るのに、隠し事はない方がいいと思いますし、結婚前に自己破産しても2人で協力して楽しい人生を送っている夫婦はたくさんおられるようです。

PageTop

横浜SIA法律事務所