過払い金返還請求の相談ができる場所には、「自治体」「法テラス」「消費生活センター」「司法書士・弁護士」など複数の選択肢が用意されています。
過払い金に関する相談は、市役所や区役所などの自治体で行うことも可能です。多くの自治体では、月に1〜3回などと、定期的に法律に関する「無料相談会」を実施しています。これは過払い金に特定しているわけではありませんが、弁護士や司法書士などが相談員になって、過払い金の返還請求の相談にも応じてくれます。
自治体の相談窓口を利用できるのは、その地域に住む住人だけです。相談するには事前の予約が必要で、相談できる時間は30分などと限られていて、同じことを相談できる回数も1人1回などと限られているため、利用する際には事前に聞きたい要点をまとめておくようにしましょう。
法テラスというのは、日本司法支援センターが運営している法的トラブルを解決するための総合案内所のことです。借金問題や離婚問題、相続問題など様々な法的トラブルで困っている方に対して、関連する法律や制度などの情報を提供してもらえるようになっています。
過払い金に関する相談も可能で、司法書士や弁護士に依頼したいけど、費用面で不安がある方を対象とした無料法律相談も実施しています。
消費生活センターは、消費生活相談員などが消費者関連の法律に基づいてもトラブル解決のアドバイスなどをしてくれる被害回復を図る機関のことです。
国民生活の安定と向上を目的とした情報提供、借金の取り立てや悪質商法などのトラブル、過払い金に関する相談にも応じてもらえます。
消費生活センターは主に消費生活相談員が対応する機関でありますが、相談内容に適した専門家を案内しています。
過払い金の相談先として、最もおすすめなのが弁護士・司法書士です。特に弁護士はオールマイティーに法律問題に対応できるので、過払い金に関することも弁護士に相談すれば間違いないと思います。
弁護士に相談すればお金がかかるのでは？と思う方も多いでしょうが、今では無料相談に応じている弁護士事務所も増えていて、過払い金に関する相談が可能な事務所はたくさんあります。もちろん、有料のケースもあるので、お金をかけたくないなら事前に確認して相談に行きましょう。
過払い金のことに詳しい弁護士に相談すれば、時間や労力をかけずに手続を進められる可能性が高くなります。
過払い金の相談を弁護士に依頼する場合は、実績を確認することが大事なポイントです。法律のスペシャリストである弁護士にもそれぞれ得意分野と不得意分野があります。
全ての弁護士が借金問題や過払い金に詳しいわけではありません。過払い金を実際に取り戻した豊富な実績がある事務所を選びましょう。
実績については、弁護士事務所のホームページで確認できます。実績が乏しい弁護士に依頼してしまうと、過払い金を取り戻せなくなったり、取り戻せても金額が低くなったり、返還までの時間がかかってしまう可能性が高くなるので注意しましょう。
過払い金の返還請求を弁護士に依頼する場合は、どのくらいの費用がかかるか心配になると思います。相談費用は無料でも、弁護士も利益を得なければいけないため、当然費用は発生します。
日本司法書士会連合会や日本弁護士連合会により過払い金報酬金の上限は決まっていますが、その他の費用を含めた金額設定は事務所によって異なります。
基本的には、成功報酬を高く設定している事務所の方が、できるだけ多く取り戻そうという意欲が強まることから、回収できる金額も増える可能性が高いといえます。
担当の弁護士との相性も、依頼先を決める際には重要なポイントです。過払い金を取り戻すにはある程度の時間がかかるため、ストレスのない取引ができた方がよいといえます。
専門用語をなるべく使わず分かりやすく説明してくれる、電話やメールの対応が早いことなども、依頼先を選ぶポイントです。