弁護士に交通事故問題を依頼するデメリットはないの？という質問については、費用倒れする可能性がある以外のデメリットは存在しないと言い切ってもよいと思います。
費用倒れとは、交通事故の被害者になったことで受け取ることができる賠償金などよりも弁護士費用の方が高額なることを指しますが、この点についても相談料や着手金無料の法律事務所に選ぶことや、自動車保険の弁護士費用特約を利用することで回避できます。
以下に、交通事故問題を弁護士に依頼するさまざまなメリットを紹介します。
弁護士を間に入れれば、慰謝料の増額が見込めることはかなり大きなメリットです。交通事故の慰謝料には「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」3つの算定基準があり、この中では弁護士基準で算定したときが慰謝料はもっとも高額になります。
自賠責基準よりも任意保険基準の方が慰謝料を多く受け取ることができますが、弁護士基準では任意保険基準の2倍〜3倍になることが多いです。
弁護士に依頼することで、面倒な保険会社とのやり取りから解放されることもメリットの一つです。たとえ自分が交通事故の被害者でも、加害者側の立場である保険会社が親切な対応を取らないことも少なくありません。
保険会社としてはできるだけ出費を少なくしたいため、素人である被害者に敢えて分かりにくい説明をして有利に交渉を進めようとしてくるような場合もあるのです。
不利な条件で合意してしまうと、本来受け取ることができるはずだった金額よりも大幅に少なくなってしまい後悔することになったり、そのまま気づかなかったりするようなことはよくあります。
また、仕事などで忙しいのに貴重な時間を割いて保険会社とやり取りすることを大きなストレスに感じてしまう方も少なくないようです。弁護士を間に入れることによって、自分はストレスフリーで仕事などに集中できることになります。
弁護士に丸投げすると、思うような結果にならないのでは？と心配される方もいるかもしれませんが、弁護士に依頼するとこまめに報告をしてもらえるので、そのような心配は無用です。
弁護士に交渉を依頼すれば、自分で交渉するよりもすんなり主張を受け入れてもらいやすくなる点も大きなメリットです。交通事故に詳しい弁護士が相手となると、保険会社も素人相手のように誤魔化しは一切通用しません。
それに、弁護士の主張を距離することで裁判を起こされる可能性が高くなるため、無理にはむかうようなことはしないケースがほとんどです。
交通事故に巻き込まれて自分に過失があるときでも正しい過失割を主張できることが、弁護士に依頼するメリットです。実は、交通事故では完全な被害者だと思っていても過失割合が認められるケースがほとんどで、そうなると受け取ることができる示談金が減額されてしまいます。
加害者側の保険会社が提示する過失割合が正しいとは限りません。弁護士に依頼すれば、正確な過失割合を計算してもらえて、それをしっかり主張して受け入れてもらいやすくなります。
適切な後遺障害等級認定を受けられることも、弁護士に依頼するメリットです。交通事故で後遺症が残った場合は、後遺障害等級認定の申請をすることになります。
後遺障害等級認定を受けると、後遺障害慰謝料や逸失利益などの新たな示談金の費目を請求できることになります。しかし、後遺障害等級認定を申請しても、必ず適切な結果を得られるとは限りません。
申請書類が不十分だと、本来認定されるべき等級よりも低い等級になることもあり、場合によっては認定を受けられないという事態になることもあるのです。弁護士に依頼すれば、後遺障害等級認定の申請のサポートも受けられるので安心です。
弁護士に依頼をすることで慰謝料が高くなることは前述しましたが、慰謝料を早く受け取れることもメリットとして挙げられます。
交通事故の慰謝料などを受け取ることができるのは基本的に示談成立後で、示談が長引くほど受け取れるタイミングは遅くなります。弁護士に交渉を依頼れば示談交渉がスムーズにいく可能性が高くなり、早期に示談金を受け取れることになるのです。